イタンジ、ノマド事業を譲り受け【会社は誰のものか、誰のためのものか】
すでに何度も取り上げていますが、「インターネットを利用したシステム」が不動産業界に入ってきたことで、我々不動産業者の仕事は大きく変わりました。
一般の人では全く知ることが出来なかった情報は家にいながら得ることが出来るようになり、比較することが出来るようになりました。
そして皆さんご存知、ノマドさんが
7月27日の日経新聞によると、、、
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インターネット不動産仲介サービスのイタンジ(東京・港、伊藤嘉盛社長)は、同業のアセンシャス(東京・千代田、鈴木直樹社長)の仲介サービス「ノマド」事業を譲り受ける。10月にも運営子会社を立ち上げ、両者のサービスを統合し一体運営する。統合後の会員数は8万5000人に達し、同様のサービスでは国内最大級になる。
イタンジの仲介サービス「ヘヤジンプライム」の会員数は2万5000人。ノマドの会員数は6万人で、成約数は月間150件に上る。
両社はネット上で仲介手数料無料をうたった不動産仲介サービスをそれぞれ展開してきた。しかし同様の不動産ベンチャーの相次ぐ登場を受け、事業を統合して競争力を高めることにした。
10月にも新設する運営子会社の社長にはアセンシャスの鈴木社長が就任する。会員はノマドのサイトで家探しができる。
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事業を譲り受ける契約とはどんなもの?
プレスリリースや新聞記事を見ると「事業を譲り受ける契約」とだけ書かれています。これだけではどういう契約で事業が渡ったのかはわかりませんが、ノマド事業の譲り受けに伴いアセンシャス代表の鈴木氏、並びにノマド事業の運営メンバーはイタンジへ転籍されるとのこと。
数年前にあるインターネットポータルサイトを経営する社長さんから聞いた話ですが、その社長さんにも「会社(ホームページ)を譲ってくれないか?」という話が来たそうです。
話を聞くと、「会社譲渡の値段はゼロ円」「その代わりあなたを雇ってあげる」と言われたそうです。
友人のその社長さんはそれを聞いて、丁寧にお断りしたそうです。
会社は誰のもので、誰のためにあるのか?
僕は、今回の事業譲渡に伴い、インターネットよる不動産賃貸仲介サービス利用者がさらに増え、不動産業界の仕組みはますます変化していくと思います。
たしかに悪しき慣習があることも事実ですし。(いまだにFAX重視なところとか。。。)
けれども、それに耐えて、地道にサービスを磨いて、努力してきた人がいることも事実です。
例えば、貰うお金(手数料)を下げて営業すると、街の不動産屋は、他の不動産屋から目をつけられ、若い店長なんかですと村八分にあいます。
そういう時には、頂くお金は変えられない代わりに、サービスの質を向上させて戦うのです。
おかしな話ですが、こういうことがあるのも事実。
それを全てひっくるめて「悪しき慣習」としてしまうのはいかがなものかと思います。
当然、世の中の人は「安さ」に惹かれます。
大多数の賛成を得られたからといって、少数派の意見を「悪しき慣習」としてしまっては・・・まるでなにか別の話に聞こえてきます。
僕自身、答えはまだ出せていませんが、これからも自らのサービスを磨き続けて会社を成長させて行かれるのだろうし、そうあって欲しいと思います。
確かに古い業界ですが、それへの戦い方はいくつもあっていいと思いますし、ライバルがいなくなってはこれまた業界の成長も無いと思うんです。
会社のあり方
大小問わず、会社を経営していく為には、多くの人に支えられ、助けられ、成り立っていくのだと思います。社長としては苦楽を共にした仲間でもあり、愛情込めた我が子のようなものだと思います。
また私は、会社の社長や社員は会社の顔だと考えています。商品が良ければ、誰が作っても、誰が運営しても一緒なのでしょうか?
これまでの事業と、現代のインターネットビジネスの事業では条件が異なっていることも当然わかります。
けれども不動産屋が、「誰が売っても同じ商売」「君じゃなくてもいい商売」になっていいのだろうか?という疑問は拭えません。
わりと新しいもの好きですし、理解は出来る若い不動産屋だとは思っていましたが、僕もまた「古い不動産屋」なのかもしれません。
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