不動産仲介へ参入する様々な業界〜5forceで言う新規参入業者の脅威です〜
リブセンスが不動産仲介サービスに参入するそうです。この会社はもともとアルバイト求人サイトだったそうなのですが、不動産業へ参入。
最近多いですね、ネットで商売する会社が不動産業界への参入というこの手の話。
不動産業は基本的に免許さえ取れれば誰でも開業できるといって過言でない程、参入障壁が低いです。それ故、ネット業界で仕事する人達が新たなビジネスモデルとして入ってくるのでしょう。
リブセンス、中古物件の価格査定、サイト開設、今冬にも仲介サービス。 2015/08/27 日本経済新聞 朝刊
アルバイト求人サイトを運営するリブセンスは住居用不動産の取引仲介事業に参入する。都内の中古マンションなど約2万件について、賃貸や売買履歴などのビッグデータをもとに価格を査定し27日からサイトに掲載する。利用者はサイトで気になる物件の参考価格をみて、購入を検討しやすくなる。今冬にも仲介サービスを始め、サイト経由で円滑に不動産を取引してもらう。
不動産サイト「イエシル」を開設する。価格はネット上の売買履歴や自治体などの公開データに加え、リブセンスの独自調査をもとに査定する。価格は1カ月ごとに更新し、不動産市況の変化を細かく反映する。
仲介サービスはサイトから簡単に申し込めるようにする。専門スタッフが対応し、仲介手数料を受け取る。手数料は取引価格の3%に6万円(税別)を加えた額が法定上限だが、リブセンスはそれより割安にすることも検討する。
サイトでは価格の推移、物件の利便性や治安などの8項目を分析した独自評価も掲載する。
先日、ある不動産オーナーさんとお話させて頂いた時に「不動産をスペックで比較する人が多い」というお話を聞きました。スペックというのは、「広さや価格、付帯設備や、駅徒歩分数、築年数」などを指します。
私もこの言葉がしっくり来たので使わせて頂いております。
さて、不動産をスペックで比較するならば、データ量が勝負となります。いかに不動産歴が長い人でも、都内全てのデータは頭に入っていないでしょうし、上の記事のように1ヶ月毎のデータ変動まで敏感に把握することは出来ないと思います。
その点、ビックデータを利用することは有利な方法だと感じました。
顧客のニーズはどこへ?
近年、不動産業に従事し思うことは、顧客が得るデータ量がこれまでに比べて、格段に多いということです。
真偽の分からない情報が一般の方に届き、翻弄されます。そして人間は確証バイアスにより「自分に都合のいい情報」を信じてしまうのです。
最終的には自分で判断をつけるのが難しくなり、「安い、早い(近い)、新しい」といった数値化される部分にウエイトが置かれ、スペックで判断されるのでしょう。
独自の判断基準
その人の暮らしは、その人だけの基準があり、本来はそこを再優先すべきだと思います。
しかし、現代の物件探しでは、溢れる多量の情報の中で、自分に合ったものを見つけるというのは非常に困難でしょう。
そうなれば、人はスペックで不動産を見て、スペックで安心するしかなくなります。
この数値であれば間違いない、この新しさなら損しないだろう。
そう考え、「安い、早い(近い)、新しい」を重視する、その気持もわかりますが、これだけで自分の家を決めてはならないと思います。
設定したフィルターの外には思いもしない組み合わせであなたにピッタリの部屋があるかもしれないのです。
スペックで探すのはインターネットでやればすぐに出てくるでしょう。
しかし、世の中に物件は山のように有ります。
「スペックというフィルターの外にある物件を一緒に探して欲しい。」
「自分だけの部屋を一緒に見つけて欲しい」
そうお考えの方、是非、私どもまでご連絡下さい。
ネットより時間がかかったとしても、それを見つけ、提案することが不動産仲介業の仕事だと考えております。
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