横浜マンション傾斜問題【旭化成の株価と照らしあわせて】
三井不動産レジデンシャルが販売したマンションが傾いている問題が巷を騒がせています。
横浜市都筑区にある大型マンションとのことですが、もし自分の住んでいる家だったらこれはタダゴトではないですよね。(不動産屋としては、他人が住んでいるマンションだとしても、タダ事ではありませんが。。。)
このマンションについて新聞記事が出ていました
2015/10/17 日本経済新聞 朝刊
三井不動産グループの販売した横浜市都筑区の大型マンションが傾いている問題で旭化成は16日、子会社が手がけた杭(くい)打ち工事を巡り、新たに杭の先端を覆うセメントの量のデータで不正があったと発表した。3棟の45本について別の杭のデータを転用したり改ざんしたりしていたという。同日夜に開いたマンションの住民向け説明会でも伝えた。
横浜市によると、マンション全4棟のうち、3棟で判明した。傾いたマンション棟で4本、このほかの2棟でも36本と5本のデータ改ざんがあったという。地盤データが偽装されていた38本のうち、13本はセメント量についても重複して改ざんされ、偽装は合計で70本になるという。
新たな不正が明らかになったのは、杭の先端を地盤と固定するため液状にして流し込むセメント量のデータ。本来は杭の太さや場所によりセメントの量は違うはずだが社内調査の結果、不自然に同じデータがあることが判明した。
・・・中略・・・
旭化成建材の前田富弘社長は同日夜、報道各社の取材に対して「施工不良、データの改ざんがあり、誠に申し訳ない」と謝罪した。データ改ざんについては「意図的だった可能性が大きい」と説明した。
このマンションは建物を固定するための杭を打ち込む際のデータ改ざんがあったため、一部の杭が固い地盤に届いていないといわれています。
さらに今回は杭の先端と地盤を固定するセメントの量のデータまで改ざんされていたとのことなのです。
三井ほどの大手が、一体どうして意図的に改ざんする必要があったのでしょうか?まっとうに商売をしていれば利益を上げることができるだろうに不思議でなりません。今後の調査で判明するであろう理由が気になります。
旭化成という会社(ヘーベルハウス)
さて、今回の杭の工事は旭化成建材(東京・千代田)が手がけたとのこと。
旭化成といえば記憶に新しいのが9月の鬼怒川決壊時の映像ではないでしょうか?
出典:http://francepresent.com/hebelhouse/
あれだけの濁流の中、旭化成施行のヘーベルハウスはビクともせず。この家のお陰で電柱に捕まっていたおじさんも、夫婦と犬も助かったと言われるほどです。
この時の株価を見てみると・・・
ネットやメディアでは「鬼怒川決壊で流されなかったヘーベルハウスの株価が急騰!!」と騒がれていたので調べてみたのですが、急騰したのが9月8日から9日なんです。
9月9日を調べてみると、「この日は日本や中国で株価が上昇し、日経平均株価の上昇率は7年ぶりの大きさを記録した」とのこと、つまり日本全体で株価があがっており、鬼怒川で流されなかったからヘーベルハウスの株価が上がったとは言えません。
ニュースや口コミって調べてみるとあっさり事実がわかって恐ろしいですね。
しかし、こちらは・・・
今回のデータ改ざん問題が明らかになった旭化成の株は15日急落しています。ちなみに日経平均のグラフを見てみると概ね横ばいです。この株価の動きはデータ改ざん問題を重く受け止めた投資家達の判断が影響していると言えるでしょう。
結果的に鬼怒川決壊時、流されなかったヘーベルハウスとしての良いニュースは市場に影響を与えなかったわけですが、あれだけニュースに取り上げられ一般に知られることは顧客に良いイメージを与えたことでしょう。
しかし1ヶ月後のこのニュース。株価は下がり、ヘーベルハウスのイメージも悪くなってしまったでしょう。
良いことは積み重ねていかなければ認めてもらえないが、悪いことは一発で広まってしまいます。気を付けなければなりません。
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