【マレーシアららぽーと2021年完成予定】日本流のノウハウとはどういうことか?
「みんな!マレーシアにららぽーと出来たみたいだから、俺ちょっと行ってくるわ!」そんな未来が来るような、来ないような。
三井不動産はこれまでの最大規模450億円をかけ、マレーシアに商業施設開発をするようです。場所は首都クアラルンプール。予定されているの施設は地上5階、地下4階建て、店舗面積は8万平方メートル。日本最大規模を誇る「船橋のららぽ」の店舗面積が10万2千平方メートルとのことだからこれに迫る規模になります。
出典:2016/03/26 日本経済新聞 朝刊
三井不動産はマレーシアで海外最大規模の商業施設を開発する。総事業費は450億円。日本流の商業施設の運営ノウハウを移植する。日本国内のビル・商業事業の先細りが見込まれるなか、海外で商業施設を積極的に展開し、将来の収益基盤を確保する。
2021年にクアラルンプールで商業施設「ららぽーと」を開設する。事業費は三井不動産が中国・寧波や台湾で展開するアウトレットモールを超え、日本の不動産会社による海外での商業開発で過去最大となる見通し。
地元不動産開発会社のエコ・ワールド・デベロップメント・グループなど3社と共同で、特別目的会社(SPC)を年内にも設立する。エコ社などが主導する住宅やオフィスなどの複合開発「ブキビンタン・シティー・センター」(敷地面積7万8500平方メートル)の一角にららぽーとを建設する。
疑問が2つ
「日本流の商業施設運営ノウハウを移植する」ということですが、ここには2つ疑問が浮かびます。
1つ目は、風土の異なる国に「移植する」ということが成功するのか?ということ。
2つ目は、そもそも「日本流」ってあるのか?ということ。
1つ目の観点では、グローバルマーケティングでは基本的な事ですが、日本で成功したことを他の国に持っていけば成功するという単純なことは、決してありません。
国土が狭い日本ですら沖縄と北海道、関東と関西では売れるものは異なります。それが海を渡った世界の話では当然異なってくるのです。
例えばGDPで比較してみると
日本 4,602.37 マレーシア 338.11
(単位:10億USD)出典:IMF – World Economic Outlook Databases
約13.6倍の差があります。
人口を比較すると
日本 1億2570万人 マレーシア 2972万人
こちらは4.2倍の差があります。
2020年までに先進国入りを目指すマレーシアの急成長は今はめざましい物があります。
特にIT関連企業やスタートアップを目指す若手実業家の勢いはスゴイ。IT関連の仕事でいえば世界中のどこにいようとネット環境さえ整っていれば仕事になります。
けれど実店舗はITとは同じようには進みません。リアルで人と人がつながるから。
続いて気になってくるのが2つ目の視点。そもそも日本流ってあるのかな?ということ。
小売業における日本流ってどんなものか?ということですが、そもそもららぽーとのような商業施設は日本流なのだろうか?
狭い土地に商店街が立ち並び、買い物に来るお母さんやお遣いを頼まれた子供が商店で立ち話をして・・・と言われれば日本流というイメージも湧くだろうが、どーーーーんと立ち並んだでかい商業施設を見て、「これが日本流だ!」とは感じづらい。
広い敷地にデカイ建物が建ち、たくさんの商品が立ち並んでいる中を買い物するというコンセプトは、ららぽーととCOSTCOの相性が良いように、欧米のビジネスモデルなのではないだろうか。
ともなれば、進出してくる企業は日本だけではなく欧米の企業の進出も考えられる。
日本らしさで勝負をしないで戦うことが出来るのかな?という疑問と、こういう開発によってマレーシアがマレーシアらしい町並みをなくしてしまうのではないかという心配を、素人の意見として抱いています。
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