【不動産業の歴史その①】縄文・弥生～奈良～平安鎌倉時代
私は大学院で「不動産仲介業フランチャイズビジネス」に関する研究をしていました。その調査の中で研究した「不動産業の歴史」を数回に分けてお送りしたいと思います。
不動産という言葉が一般的に使われるようになったのは、明治時代以降と言われていますが、「不動産業にあたる仕事」は、明治以前からも存在しておりました。
縄文・弥生時代
稲作を集団で労働をおこないました。この時にムラが誕生し、土地は所有というより、集団の縄張りのような感覚でした。
古墳時代
「ムラ」が拡大して、あちらこちらに小さな「クニ」が発生し縄張り争いがはじまりました。
飛鳥・奈良時代～平安鎌倉時代
奈良時代中期頃、当時の中央政権である大和朝廷が墾田永年私財法を発布、自分で開墾した土地の永続的な私有が認められました。
この法律に目をつけた貴族や有力寺社などの有力者層は、農民を用いて土地の開墾をおこない、自らの私有地を増やしていきました（荘園の発生）。
また、都暮らしが多かった貴族や有力寺社たちは、地方にある荘園を管理するために人を置き、これをきっかけに、不動産である荘園の管理や開発という意識が芽生え始めました。
天平15年（西暦743年）に発布された墾田永年私財法は、日本で初めての不動産に関する法律ということになります。その後も人々の生活環境の変化と共に、不動産環境と法律は整備されていくことになります。
室町以降の歴史はまた次回に。ありがとうございました。
内田憲一郎
【参考文献】不動産業界のしくみ 著：矢部樹美男
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