【9月1日は「防災の日」安心・安全な暮らしのために】

1923年(大正12年)9月1日、関東大震災が起こりました。

190万人が被災、10万5千人余が死亡あるいは行方不明になったとされ、日本災害史上最大級の被害であったと言われています。今日9月1日はそんな震災の教訓を忘れないようにとの思いで制定された防災の日です。

 

 

防災の日

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(写真引用元:横浜市中央図書館)

さて、我々の記憶にも鮮明に残っている3.11東北地方太平洋沖地震。多くの人が驚き戸惑い、日々の生活に不安を抱いて暮らしていたと思います。

私自身、何をしていたかと言いますと、地震発生の8日前、3月3日に新しく不動産店舗をオープンし、店長兼マネージャーとして立ち上げ準備~挨拶回り等々と忙しい日々をおくっていました。

 

3.11昼過ぎ、私は地元の不動産業者の社長と2人で昼食を取っていました。

すると突然、感じたことも無い揺れが発生。

 

動揺する私に対して、一緒にいた社長さんは「この建物は古いから危ないな・・・」と呟くと、立ち上がり、店内にいたお客さんとスタッフに避難するように呼びかけたのです。

自分自身、動揺しておりこの時の記憶が曖昧なのですが、地震が収まり、食事代の支払いを終えると、私達は分かれ急いで事務所に向かいました。車のテレビをつけても、街を歩いても、日本中が混乱している中、我々は自らの不安を隠しながら走ったのです。

 

事務所に着くと、案の定、社員のみんな、近くのお店の人や知り合い、子供を連れたお母さんが不安な表情をしながら、身を寄せ合うようにしていたのです。

電話も繋がらない、交通機関もマヒしている。そんな中で我々に入ってくるのは悪い知らせばかりでした。

管理している物件のエレベーターが止まっている。

物件は事務所からすぐ近くでした、私は会社にある工具と水、タオルを車に投げ込み、事務所を飛び出しました。今思えば、工具を持って行った所で、エレベーターを修理する知識を持ち合わせていない私には何も出来ないのですが、閉じ込められている人がいるかもしれないと思うと、いてもたってもいられなかったのです。

 

現場に着くと、エレベーターは止まっていたものの、幸い中に人はいませんでした。

その後、復旧依頼の電話をするものの、エレベーター会社に電話は繋がらず。やっと繋がった電話で告げられたのは、依頼が立てこんでおり、復旧までに2日かかるというものでした。閉じ込められなかったことは不幸中の幸いでしたが、皆様にはご不便をお掛けしました。

 

その後も「水道が止まった」、「ガスが止まった」などとの対応に追われ、走り回りながら1日が終わったことを記憶しております。

 

数日後、私が働く店舗には続々とお客さまがいらっしゃいました。

そして皆様、口を揃えてこうおっしゃったのです。

今より安全な部屋に引っ越したい

その時、震災に関する知識が深いわけでもない私は、1981年に規定された新耐震基準を取り上げ、この新基準では『震度6強以上の地震で倒れない住宅』となったので、これを目安にして下さいという話をしていました。

 

またこちらのハザードマップも参考にして下さいと、来るお客さんへお渡ししていました。

国土交通省ハザードポータルマップ

http://disapotal.gsi.go.jp/index.html

 日本地図

さて、あれから数年が経ち、私は改めて安心・安全な住まいは何かを考えました。

するとそこで浮かんできた言葉は「」でした。

 

地震に強い家を選ぶこと、地盤の強い地域に住むこと。これらも有効な手段ですし、防災の心がけは大切なことだと思います。

しかし、人には人の暮らしがあり、家計を圧迫するような部屋には住むことが出来ませんし、家族や仕事のある土地を離れることもそうそう出来る事ではありません。

 

また、いざ災害が起きた時、助けてくれたのは家族だけでしょうか?多くの人が震源地付近で苦しむ方々を心配し、胸を痛めて毎日を暮らしたのではないでしょうか?あの日僕は、我々日本人は助け合える民族であると実感しました。

 

皆さんは、隣人の顔を知っていますか?会えば気軽にお話が出来ますか?
皆さんの街を守ってくれている交番のお巡りさん、名前くらいは知っていますか?

わからない、知らないのであれば、今日から出来る事「ご近所付き合い」を今こそしてみるべきではないでしょうか?

 

住む土地・建物に関して防災出来る事は限られてくると思います、しかしそれ以外にも出来る事はあります。そして、不動産業に従事するものとして私も、地域の皆さまの安全・安心な住環境を創出することが出来るように、努力し行動したいと思います。

 

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