6年前・3年前・今年【3月11日の日経新聞と不動産】
3年前の3月11日に自分が書いた記事が出てきました。
改めて読み直して考えてみます。
3年前の自分の記事
3月11日の日経新聞を眺めると一面が東北地方太平洋沖地震に関する記事であった。
仕事中であったが私も、14時46分には1分間の黙祷を捧げた。
3年が経過し東北六県では生産活動が震災前年の水準に戻るなど、経済指標の回復は著しいが、まだまだ避難している方、仮設住宅に住まれている方は多い。被災地が復興し本格的に動き始めるためには住環境の整備が無くてはならないと考える。
住環境が整備されない理由(住民が戻らない理由)としては風評被害や心の問題、資金の問題などももちろんあるが、資材費の高騰と技術者不足という問題もある。
特に人手不足は全国的に大きな問題で、発注はあっても人件費の高騰から赤字を恐れた業者が入札をしないという状況にまで陥っている。
(出所:日経新聞電子版
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1303J_U4A210C1920M00/?dg=1)
私の個人的な考えでは本当の復興の為には独立的に経済が循環していくことが欠かせないと考えている、それには衣食住が全て整った環境でなければ難しいであろう。
目下、日本には差し迫った問題として、消費税率引き上げがある。周知のように、税率引き上げに伴った駆け込み需要が落ち着いた住宅事情は今後どのようになってくるのだろうか。
消費税率アップ、資材不足、人手不足により建設コスト上昇、これらが新築住宅販売価格へ影響を与えてくることは間違いないであろう。もちろん特別控除や給付金はあるが購入者としては買い控える、もしくは少しでも価格を抑えることは出来ないかと考えるであろう。
3月11日の日経新聞の後半の記事(P.39)にはこのような見出しが踊っていた。
「中古マンション 私好みに改造-若い世代安さ評価「新築信仰」薄く-」
30代のDINKSや単身者を中心に中古マンションを購入し、間取りやキッチンなどの設備を大幅に変更したリノベーションが人気を集めているという。
確かにこのような経済状況においてこのような中古リノベーション物件に人気が集まるのは納得だ、その背景に国の後押しがあることも忘れてはならない。国土交通省は、「中古住宅・リフォームトータルプラン」を掲げており、住宅市場に占める中古住宅の割合を現在の約14%から、2020年に25%に引上げる目標を掲げて流通市場の整備を進めている。今年度にはバリアフリー改修などをした住宅に対する100~200万円の補助制度が導入予定なのである。
しかしこれらの条件が人手不足を解決することにはならないであろう。むしろ短期の工期で済むリノベーション工事は費用が算出しやすく、需要は増加するかもしれないが、長期計画の新築建設は人材確保が難しいことも重なり受注数が伸びなくなるとも考えられる。
2020年には東京オリンピックが開催となる、それに伴った大型競技施設等の設備工事が日本には課せられる。
この7年間で被災地の復興をし、東京オリンピックの施設を建設し、中古住宅市場を活性化させなければならない。このような状況の中で、日本の政府、不動産業者に課せられている課題は大きく、今後、我々の行動が日本の経済成長ならびに国内外からの評価に与える影響は大きい。
参考文献:日経新聞、日経新聞電子版
2017年3月
3年前の生意気な僕はリノベーション需要が伸びると言っています。「新築物件は伸び悩む」と言っていましたが、2016年の住宅着工は96万戸。相続税対策として賃貸アパートを建てる需要があったようです。後者はハズレ。笑
今回、過去に自分で書いた記事を読み返してみたわけですが、「独立的に経済が循環していくことが欠かせない」という言葉が引っかかりました。この時ぼくは「復興する為には経済活動が自然に行われる環境をすぐに整えることが必要」という考えでこの記事を書いていました。
今、改めて考えてみると傷ついたところから元に戻るには、ゼロから始めるよりも大変だろうということ。環境を整えただけではスグに循環はしないんじゃないかとも思います。
こちらの宮城県ウェブサイトでは、宮城県の復興状況がわかります
https://www.pref.miyagi.jp/site/ej-earthquake/shintyoku.html
6年前・3年前・今では状況・環境が変わっています。その時その時の問題がありますが止まっているわけには行かず、復興、オリンピック、経済成長、などなど全ての軸をバランスよく進めていかなければならないのでしょうね。
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